円は常に回転することができ、
回転によってその形が変わることもないため、
その円周上にある点の座標は特定されない。
だから
「すべてを内在するけれども、
まだ何も表現していない」
この円をねじってしまうとどうなるだろうか。
ねじったために、「座標が特定される」
ひとつの点が生まれないだろうか。
「つまり『〇』→「∞」となる」
「あらゆる可能性」の中から
「ひとつの可能性」を選び出したのが「1」。
そこで物事が始まる。
すべての物事を内包する「愚者=〇」が
「地上に降り立った」ことで
「魔術師=∞」が特定され、
そこからすべてが始まる、というのが
「愚者の旅」としてのタロットの寓意なのである。
<考察>
【愚者の旅】
愚者=0
図形で描くと0=〇
〇=すべての可能性を秘めているが
まだ何も表現していない宇宙卵のイメージ
それをねじる=∞
(地上に降り立つということ)
それにより
点が生まれた=ひとつの可能性を示唆する
「あらゆる可能性」の中から
「ひとつの可能性」を選び出した=1
簡潔に言い換えると
ひとつの可能性=1
1=物事の始まり
物事の始まり=魔術師
「美しきタロットの世界」